<頚椎症の低侵襲手術B>
顕微鏡下後方ヘルニア摘出術

腰のヘルニアは後方(背中側)から排出しますが、首のヘルニアは前方から摘出するのが一般的です。
その理由は、腰椎レベルには馬尾神経といって細い神経の束が入っていますが、頚椎レベルでは脊髄があります。脊髄は脳と体の太い連絡線であり、少しの刺激でも手足が麻痺してしまうことがあります。後方からではヘルニアは脊髄よりも奥になりますが、前方からなら手前にあります。頚椎のヘルニアは前方からの方が安全となる訳です。しかしながら、前方からの場合は、頭を支えている部分の骨(椎体)を削らなければなりません。当然、そのままではダメですから、削った部分は自分の骨を移植して固定します。手術後は装具をはめて首を動かさないようにします。骨が癒合して固定が完成するまでには約3ヶ月が必要です。長期的にも、隣接椎間障害といって固定した上下の椎間でヘルニアや狭窄を起こしてしまう場合が少なくありません。ヘルニアを摘出するために、運動器としての機能を犠牲にしてしまうのです。

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椎体間を固定

前方からヘルニア摘出